AVプロダクションに所属するとき専属契約するの?AV作品に出演する時も契約書があるって聞いたけどホント!?
AV女優のお仕事の契約は口約束ではありません!AV業界は全て契約社会なのです。
専属契約書ってなに?
昔から、「契約書と保証人には気をつけろ」という言葉があります。契約は「なんとなく難しいそう」「とっつきにくい」といったイメージがありますよね。
今回の記事は、AV業界の契約書についてご説明します。なにも必ずAVプロダクションと契約しましょう、という話ではないのでご安心ください。
契約書というと遠い世界の話のように聞こえますが、実は皆さんの身近な生活にも深く関わりのあるものです。家を借りる時には賃貸契約書を結んだりします。またエステの契約時には契約同意書を書いたり、その他にも売買契約書、リース契約書など身近にはさまざまな契約書があります。
契約とは、簡単に言うと「法的な効果が生じる約束」です。契約は当事者の自由な意思に基づいて結ぶことができます。当事者間で結ばれた契約に対しては、国は干渉せず、その内容を尊重しなければなりません。これを契約自由の原則といいます。「契約を結ぶかどうか」、結ぶとしても「誰と結ぶか」、「どのような契約内容にするか」について、当事者は自由に決めることができます。
AVプロダクションとAV女優の場合は、当事者同士の意思表示が合致することで成立します。逆にいうと合致しない場合は、契約は成立しないことになるので、契約書にはサインをする必要はありません。
ただしAV女優になった際に所属できるAVプロダクションはひとつだけ。そのため、「このプロダクション以外には所属しませんよ」という専属契約をしなくてはならないのです。AV女優が複数のAV事務所にかけ持ちをして在籍することはできません。現在AV業界には1万人のAV女優がいると言われていますが、全員どこかのAVプロダクションと専属契約を交わしているので、さほど心配することはありません。
AVプロダクションの契約書はすべて共通です。
先ほど述べたようにAVプロダクションに所属することが決まると契約書を必ず交わします。これは口頭の説明だけでなく、書面(紙)で確認をして行います。後々のトラブルを避けるためでもあります。
このときの契約書の内容は、すべてのAVプロダクション共通です。どのAV事務所に所属しても、同じ内容の契約書を結びます。
この慣習は2017年にはじまりました。実はこの前の年には、AV業界ではアダルトビデオへの出演の強要が問題になり、社会的にも大きな波紋を広げました。強要とは、女性に嘘をついてAVに出演させたり、無理な内容を押し付けたりすることです。「この作品を撮影しなければ違約金を払え!」という悪徳なケースもあったようです。
この一連の出来事がきっかけでAVプロダクションやAVメーカーが守らなくてはいけない「新ルールシステム」ができました。そのひとつにAVプロダクションに所属するときには「AVに出演することを納得していますよ」と意思を明確にするために契約書を結ぶことがルールになったのです。
ここでは「月に何本出演しなくてはならない」とか「何か月はやめてはいけない」というAV女優さんが不利になるような内容は書かれていません。むしろこの契約書があることで、女優さんたちには、無理な内容の撮影を強要されたり、ギャランティーの未払いなどのトラブルを回避できるので、より安心してお仕事をする環境が整えられた、と言えます。
アダルトビデオへの出演が決まると撮影前には必ず契約書を交わします
AV作品に出演するとAVプロダクション、AV女優、AVメーカーの間で契約書を交わします。これは各AVメーカーにより、「出演契約書」、「出演承諾書」など呼び方が変わりますが、いずれも同じものです。ここには出演する作品のタイトルや発売日、出演料が明記されています。
基本的に出演時には、所属しているAVプロダクションの指示に従って契約書を結べば問題はありません。AVプロダクションは常に自分たちの事務所に所属しているAV女優さんにとって、不利な条件が書かれていないか目を光らせています。そして少しでもAV女優にとって不利な条件や待遇が契約書に記されていれば、自分たちも損害を被る立場にあります。いわば運命共同体と言ってもよいでしょう。
またAV撮影前には契約書を結ぶだけでなく、出演者には性感染症の検査が義務付けられています。すべて陰性でなければ撮影ができないなど厳しくチェックされています。堅苦しく感じる方もいるかもしれませんが、それだけ安心、安全にお仕事ができるようにAV業界が動いている証とも考えられます。
まとめ
AV女優さんが契約書を結ぶのは、①AVプロダクションに所属が決まったとき、②アダルトビデオに出演が決まったとき、です。それ以外は契約書に触れることはありません。
きちんと契約書を交わすことにより、出演料、条件などさまざまな面でAV女優さんが守られるようになりました。
またきちんと契約書を交わしているのは、正規AVプロダクション協会に加入しているAVプロダクションのみです。逆にこのような契約書がないところは、正規以外のプロダクションなので注意が必要です。