AV撮影では定番となった電マの秘密
電マがAV撮影に定着するまで
今のAVを見ていて、必ずといっていいほど登場するのが電マ。
正式には電動マッサージ機と呼ばれる健康器具で、振動で肩こりなどをほぐすための機械なのですが、もはやエッチな目的の道具だと思っている人の方が多そうなくらいですね。
AV撮影で電マが使われるようになったのは90年代半ば頃からですが、最初はSM物などのマニアックなAV作品で、責め道具として使われていました。当初は大きなバイブという意味で「お父さんバイブ」などと言われることもありました。
しかし00年代に入り、AV撮影でのプレイが過激化するにつれ、電マの使用率も上がっていきました。女性を拘束し、身動きとれないようにして、何度も絶頂に追いやるような「鬼イカセ」物といった作品では、電マは欠かせない責め道具でした。
その後、次第に普通のセックスのシーンでも電マは使われるようになり、一般化していったのです。
AV撮影で電マを使用する理由
AV撮影で電マがよく使われるようになったのは、その強烈な振動により、AV女優に快感を与え激しい反応を撮ることができるためです。
それでいて、肉体にダメージを与えるわけではないので、電マをNGにするAV女優はあまりいません。
AV撮影はどうしても、見た目に派手な画を求める傾向がありますので、電マによる激しい反応は、ありがたいのです。
また電マ責めは、それほどテクニックが必要なわけではないので、ベテランのAV男優ではなくても扱うことが出来て、失敗も少ないのも、ありがたい点です。
さらに、見ているユーザーにとっても、プロのAV男優のフィンガーテクニックや挿入テクニックは、なかなか真似するのはハードルが高いのですが、電マを当てるだけならば、自分でも出来るのではないか、とイメージしやすいというメリットもありました。
実際、最近のラブホテルには電マ完備ということも珍しくありません。AV作品を真似て使ってみたいという男性も多いようです。
女性のオナニーグッズとしての電マ
そして女性の間でも、オナニーグッズとして電マは定着しています。
ある調査では20〜30代の女性の5人に1人は電マを持っているという結果が出たとか。ローターやバイブといった、いかにもなアダルトグッズに比べると、健康器具であるという言い訳がしやすく抵抗が少ないからなのかもしれません。アダルトグッズショップではなくても、家電量販店などでも購入できるというのも大きなメリットですね。
何よりも、その強力な振動による快感は、一度ハマってしまうと、他の方法では物足りなくなってしまうくらいです。
あまり時間をかけずにサッと終わらせてしまうことができるのもいいと答える人も多いようです。意識調査によると、気分を盛り上げてじっくり時間をかけてオナニーをしたいという人よりも、肉体的に手早く性欲を解消したいという人の方が多いようなのです。そうした面でも電マは便利なのでしょう。
AV撮影から電マが消える?
このように、メリットばかりのように思える電マ。AV撮影では、出てこないAV作品の方が珍しいと思えるくらいに多用されています。撮影現場には何種類もの電マが用意されているのが普通になっています。
しかし、その反面、安易に電マを使いすぎていることに、うんざりしているという声も聞こえるようになりました。
とりあえず電マを使っておけば派手な画が撮れる、ということで無茶な使い方をする作品が増えてきたのです。例えば、レイプのシーンでも、わざわざ電マを使うとか、あまりにリアリティがありません。
また電マによる派手な反応も、結局絶叫しているだけ、と、みんな同じように見えてきてしまうのです。
そのうち、電マもあまりAV撮影で使われなくなっていくのかもしれません。しかし、女性の間では定着しているようなので、実際に女性は電マを使っているけれど、AV撮影では使われない、なんてことになるのかもしれませんね。