成瀬心美～10thAnniversary SpecialSuperBest～（ケイ・エム・プロデュース） より

そのがんばりが企画AV女優の地位を変えた

2012年にスカパー!アダルト放送大賞2012年度女優賞受賞を受賞して名実共にAV女優の頂点に達した成瀬心美さんですが、2009年にAVデビューした時は、女優名もクレジットされない無名の企画女優でした。
プレステージから発売されたデビュー作『エスカレートするドしろーと娘 146』では、「出会い系で知り合ったファッション系専門学生」である素人娘のCoCoちゃんとして出演。つまり単体専属女優のような華やかなデビューとは程遠い初めてのAV出演だったのです。
もともとは当時の彼氏がファンだったというRioさんに憧れてAVデビューした成瀬心美さん、そのあまりの待遇の違いにはショックを受けたそうです。
しかし、愛らしい顔立ちと147センチと小柄な身長にも関わらず、ボリュームのあるＥカップの美巨乳、そして明るいキャラクターが注目されて成瀬心美さんは、たちまち人気女優となります。
デビューした2009年には、なんと一年間で120本以上の作品に出演しているのです。その後も出演作は増え続け、わずか４年間の間に1000本を超えたのでした。
これは当時のAV女優の中でもずば抜けた出演本数でした。
成瀬心美さんは超売れっ子企画単体女優となったのです。

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そして2011年には大手メーカーであるソフト・オン・デマンドのSOD大賞で最優秀女優賞を受賞（翌年も連続受賞）、2012年にはスカパー!アダルト放送大賞2012年度女優賞を受賞します。またアダルトビデオ30周年を記念する企画での歴代AV女優人気投票では並み居る伝説的なAV女優の中で堂々５位に入賞。無名の企画女優からスタートした成瀬心美さんが、AV女優のトップへと登りつめたのです。
さらに2012年には老舗メーカーである宇宙企画の専属女優になることが発表されます。
ところが2013年の4月以降、成瀬心美さんはAV女優としての活動を休養することを発表します。そして、このままAV女優として引退することになりました。
この時期、成瀬さんは「燃え尽き症候群」だったとインタビューで語っています。それまでの目標であったスカパー!アダルト放送大賞を受賞したことで、この先どうすればいいのかわからなくなってしまったそうです。

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AV女優としての引退後、成瀬心美さんはタレントとしての活動を始めます。大手メーカーであるｋｍｐの広報部長に就任したり、事務所主催のイベントに出演したり、テレビやラジオに出演したり、さらにはmezcolanzaというロックバンドのボーカルとして本格的な音楽活動をするなど、幅広いジャンルで活躍を見せています。
それまで、どうしても格下に見られていた企画AV女優、企画単体AV女優でも、単体専属AV女優に負けない活動が出来るのだと証明した成瀬心美さんはAV女優の歴史の中でも大きな功績を残したと言えるでしょう。10年代前半は、まだ単体女優と企画女優の間に格差があり、企画女優では仕事の幅も限られていました。その壁を取り払っていったのが成瀬心美さんだったのです。

成瀬心美さんに仕事が殺到したのは、自分に何が求められているのかを的確の判断して応えることができるということが制作側にとって大きな魅力だったからだと言います。
そして、来た仕事は全部やりたいという本人の気持ちも強かったそうです。そうした姿勢が成瀬心美さんの人気と活動を支えていたのでしょう。